Night Large Snake
え?え?何が?
またしても、私は柵の外らしい。
「…あ、椎名くん!!」
甘い女の子の声がする。
階段の方から。
私は丁度階段に背を向けていたから、姿は見えなかったけど前のソファーに座る京は、また溜め息を吐く。
「あれ?みんなも来てたの?新入りの子?」
…私の理解できる限り、新入りは私だ。
「名前、なんて言うの?ねぇ。」
女の子は私の肩に触る。
少し強めの力で振り向かされた私の視界には、黒目パッチリの同学年くらいの女の子が入る。
…海の彼女だ。
一発で、理解した。
「大丈夫?名前、言えないのぉ?」
女の子が色々考えて口を開かない私を馬鹿にし始めた時。
「京、あたし、お腹空いた。」