Night Large Snake
もう一度静かに、扉を開けると九条さんしか居なかった。
これから一緒にいるには慣れないと駄目なのかもしれない。
私は大急ぎで九条さんの後ろに行く。
「車取ってくるって。」
九条さんは、私を振り向いて言った。
「…九条さん、あの時はありがとうございました。」
ご丁寧に頭を下げて、御礼を言う。
「あの時?」
「…リンチ?された時。」
納得したような顔をして九条さんは微笑む。
「別に良いのよ。見回ってたら、あんたがいて丁度女に連れて行かれるとこだったし。
あんたのこと、結構気に入ってるから。」