Night Large Snake
「なぁ、あんたさー…。」
後ろから聞こえる砂を踏みしめる音。
私は気にしないようにして海岸線を歩き続けた。
「なんで真春の海なんかに来たいって思うわけ?寒くね?」
私は、君が着いて来る方がわからないんだけど。
それに、危険な場所を通ってまで海に来たいとは思わない。
ちゃんと理由がある。
でも、その理由を話す義理はこの人にはないと思う。
それにこの人がいたんじゃやりたい事も出来ない。
「なんでアナタはここにいるんですか?」
私は後ろを振り向いて尋ねた。