Night Large Snake

如何にもヤってましたとはだけたパーカーを着る海は、京を抜かして私と目があった。

「車持って来い。」

一瞬私に言ったのかと思ったけど、九条さんが階段の方に、

「車。」

と言った。

海を直視出来ない。

さっきの京と九条さんの言葉を聞いたから?

それとも…――

「送る。」

海は私の手を掴んで、歩きだす。

足が動かなかった。

それに海が気付いて、私を振り返った。



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