続!イジワル王子とお姫様
「ねぇ。あれ、ナツキくんじゃない?」


倉庫前でラケットやボールを運んでいると、杏がとなりの男子校のグラウンドを指さした。


「いるわけないよぉ。確か今の時間は数学……」


チラッとグラウンドに目をやると、男子が数人サッカーをやっていた。


ナツキくんがこんな所にぃ……。


「いたぁーっ!!」


思わず大きな声を出してしまい、サッカーをやってるメンバーも一斉にこっちを振り返った。


もちろん、テニスコートにいたうちの学年の女子も……。


うっわぁ~。やっちゃった。


杏のうしろに隠れると、杏はとなりのグラウンドに向かって、大きく手を振っていた。


「ほら、やっぱりいた。銃士く~んっ!」

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