続!イジワル王子とお姫様
杏は私からケータイを取り上げ、教室の端まで走っていった。


そして、なにやら両手を動かしている。


まさか……!


杏のいる場所まで駆け寄る。


「キャッ……やめてぇ~! ちょっと、杏!!」


「まぁまぁ。任せなさ~い。送信!!! ハイ、桃香」


杏はニヤニヤして、私にケータイを返してくれた。


「ヒドい……。代わりにメール打ったんだ?」


「人助けじゃな~い。コレでナツキくん喜んで待ってるから。安心して、桃香」


「なんてメールしたの?」


「読んでみて!」


杏はそう言って、自分の席に戻っていった。





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