続!イジワル王子とお姫様
あ、あれっ?


家の中に誰もいないって言ってたよねぇ……。


「初めまして、更科桃香です!」


ペコッと頭を下げ、おじぎしつつも疑問はぬぐえない。


お母さんに通され家の中に入ると、


ダイニングのイスに座ったナツキくんが、ニヤニヤしながら私を見ていた。


あの顔は……お母さんがいるって、初めからわかってたんだ?


うぅっ、またからかわれたぁ。


「懐かしいわぁ。桃香ちゃん、おばさんのコト、覚えてる?」


へっ?


ナツキくんのお母さんは、私を見てニコニコ。


「え……と。覚えてないです」


会ったコトあるっけ?


まさか、元カノとゴチャゴチャになってる?


頭の中は、?マークだらけ。


キョトンとしてると、ナツキくんが立ちあがって私の方へ歩いてきた。



< 178 / 393 >

この作品をシェア

pagetop