続!イジワル王子とお姫様
杏が気を利かせて、銃士くんを遠ざけようと思ったの、わかったんだ。


でも、今日は私が気を利かせないとね。


杏が止めるのも聞かず、手を振ってタコ焼きを売ってる屋台へと、走った。


タコ焼きの屋台に到着すると、随分とひとが並んでる。


前後は、男のコ数人のグループ。


こんな所、ナツキくんに見つかったら、また怒られるのかな?


そして、お仕置きは……


キス!?


思わずポッとなって、目を閉じ、手のひらで頬を覆った。


フフッ!


さっきのキス、思い出すだけで、何度でも幸せ気分になっちゃうよ。


ニンマリ顔で瞼を開けると、目の前の男のコが話しかけてくる。


「なっ。待ってる間ヒマだから喋らねぇ?」


……ハイッ?


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