続!イジワル王子とお姫様
人懐っこい笑顔に、柔らか栗毛。


それは、さっきクレープ屋で見た、あの男の子だった。


「んだよ、伊勢谷のオンナ?」


「ん。友達? だよな」


って言って、私に同意を求めてくる。


とりあえず、ココは助けてもらおう……。


コクリと頷くと、さらに目を細めてニッコリと笑う伊勢谷くん。


なんとかタコ焼きを買うコトができ、男のコのグループからも解放された。


「……ありがとうございました」


「いえいえ、どういたしまして。さっきは、駿河ナツキに怒られ損だったけど?」


そう言って、伊勢谷くんはククッと笑う。


「えっ……。ナツキくんと、友達なんですか?」


「友達っつーか、尊敬する先輩なんだけどな。だからナンパじゃナイっつったじゃん」


尊敬する、先輩……?




< 316 / 393 >

この作品をシェア

pagetop