続!イジワル王子とお姫様
「え……と。じゃぁ」


「オレ、1年の伊勢谷です」


へぇ……どうりでちょっと年下っぽい雰囲気だと思った。


「1年生なんだぁ」


「ナツキ先輩は~、クラブの先輩」


クラブ!? ナツキくん、帰宅部のハズだけど……?


私が知らない間に、なにかに入ってたの?


キョトンとする私を見て、伊勢谷くんはフフッと笑う。


「幽霊……部員?」


「へっ、ユーレイ!?」


「そんな驚かなくても。……かわいーっスね。その反応」


バカにされてるのかどうか、伊勢谷くんは口もとに手をあて、


目を細め、なぜか声を押し殺して笑っていた。



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