続!イジワル王子とお姫様
「あのナツキ先輩が、オンナの手からクレープ食べてるとか、マジビビったって」


そうだね、それは私もビックリだったよ?


私が返事する前に、伊勢谷くんは喋り続ける。


「でさ、なーんかデレッとしてっし……ナツキ先輩ぽくないな、と。

どーやって改造したんスか?」


いえ、改造もなにも、まだナツキくんを掴みきれてナイからね。


まだまだ研究中だし……。


「あの時は、たまたまだよ。普段はもっとクールだし、バッサリきられちゃう……」


「だよなぁ~。冷たくね?」


へっ?


「ナツキくんは、冷たくナイ……よ?」


「そーかな。桃香ちゃんて愛想よくてかわいいし、ナツキ先輩の彼女にしとくの、もったいないなぁ」


伊勢谷くんは私の前に立って、ニッコリと笑う。




< 319 / 393 >

この作品をシェア

pagetop