続!イジワル王子とお姫様
「ホラ、こぼれてる」


「えっ? あ……ありがとう」


ナツキくんは笑って、私がテーブルにこぼしたコーヒーを、ナプキンで拭いてくれる。


「突然笑って、鼻から吹いたりすんなよ?」


「しっ……しないよぉ! もぅっ、ヒドい~っ」


「ハハッ、だってやりそーだし」


ナツキくん、爆笑してる。


ううっ、ヒドッ。


「なぁ、桃香」


「な~に?」


となりに座るナツキくん。私を見て、テーブルに頬杖をつく。


「このあと、どこ行く?」


うーん、全然考えてなかったよ。


とりあえずカフェに来たものの、この一杯で夕方までここにいるのは、ムリかぁ。


私はナツキくんと一緒なら、ずっとここでもいいけどね。




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