続!イジワル王子とお姫様
「なっ……なんなの? ナツキくんの悪口言いにきたんなら、受けつけナイからね!?」


「悪口? とんでもナイ。だーってさ、あぁいうひとの方が、ナツキ先輩に合ってんじゃないのかなぁって、ね」


『あぁいうひと?』


少し向こうにある屋台を、伊勢谷くんが指差していた。


伊勢谷くんの差す方向を見ると、そこに見知ったひとが立っていた。


う、わ。


ナツキくんっ!?


っていうか、ナツキくんの側には……


私の苦手な、あの蝶野さんが立っていた。


ていうコトは、伊勢谷くんが言う『あぁいうひと』って、“蝶野さん”?


伊勢谷くんは私の顔を覗きこみ、フフッと笑う。


「うーわ、めっちゃイヤそ~な顔してら」



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