続!イジワル王子とお姫様
「あのひと、苦手ぇ……。それに、ナツキくんとは合わないよ」


「どーかな。ナツキ先輩って、頭イイし、あぁいうキレモノの方が合ってそぉ。

生徒会役員らしーし」


うっ。それを言われると、辛いんだけどぉ。


私って“キレ”とは程遠いな……。


どっちかっていうと、“ボンヤリ”。


こんな時、ナツキくんが側にいたら


「なに暗い顔してんだよ、今さらそのボーッとした所気にしてんの?

気にしても治んねぇし、考えるだけムダじゃね?」


とかって言いつつも、ニッと笑って私を見るその瞳は、すごく優しいんだ。





ナツキくんに私が必要なんじゃなくって、


私に……ナツキくんが必要なんだよ。


私が、ナツキくんじゃないと、ダメなんだ。


遠くにいるふたりを、ジッと見つめる。


なんだか……楽しそうに、喋っていた。




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