続!イジワル王子とお姫様
「あっ! 今、「取り残された~」とか、思った?」


横で、伊勢谷くんがニヤニヤ笑う。


「……うん」


「ハハッ、素直だな。あの女のひと、最近ずっとナツキ先輩にベッタリでさ。

なんでか、理由を教えてやろっか?」


「えっ? そんなの……ナツキくんを好きだからでしょ?」


「うーん、そうらしーけど、また別にも理由がある」


「そっ、そうなの!?」


“好き”以外の理由があるなら、それを解決すれば、蝶野さんはナツキくんから離れてくれるのかな。


懇願するような目で、伊勢谷くんをジッと見つめる。


しばらくすると、伊勢谷くんが私を指差した。


「教える代わりに、オレの被写体になって」


……へっ?


被写体?

 
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