続!イジワル王子とお姫様
「償い……?」


「話せば長くなんだけど、オレとナツキ先輩、小学校が同じでさ。

高学年の頃、学校でフォトコンテストがあったんだよね。

で、オレが最優秀賞もらって、ナツキ先輩は落選」


「そんなコトが……」


「その頃はナツキ先輩も、親がフォトグラファーだって自らみんなに言ってたし、

相当自信持ってたと思うんだよね。自信なくさせたのがオレなんだとしたら、

これはすごい宝を失ったコトになるんじゃないかと」


「アハハ……大げさ~」


「ま、大げさでもなんでも。オレが桃香ちゃんを撮るとなったら、

ナツキ先輩も意地になって、フォトコンテストに参加するんじゃナイかと思ったわけでして」


「そうなんだ。ナツキくんが、カメラを……。

でも、最近ずっと触ってなかったみたいだし、撮れないかも」


「ところがさ。去年までは、マジメに取り組んでたっつーから驚いた」


「去年まで……マジメ、に?」


「ナツキ先輩が、どのクラブの幽霊部員か、そろそろ気付いた?」


それって……もしかして。







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