続!イジワル王子とお姫様
1、2番目のグループの演奏が終わった。


10分の休憩を挟み、次はやっとナツキくんたちのグループの演奏が始まる。


「ふぅ~。オリジナルの曲多かったし、知らない曲って聞くの疲れるね……」


杏はグッタリして銃士くんにもたれかかる。


「杏ちゃんは練習聞いてナイもんな。オレは音楽室入り浸ってたから、聞き慣れてたけど……。

桃ちゃんは、大丈夫? 疲れてねーかな?」


銃士くんが心配そうに私の顔を覗きこむ。


「うん……ヘーキ」


とかいいつつ、実は……ちょっと。


知ってるひとが出てないと、音楽聞くだけでこんなに疲れるなんて知らなかった。


体育館の中には大勢のひとがいる。


1、2番目は3年生のグループで、ファンがすごくてみんな体育館のステージにかじりつきだった。


盛り上がりもすごいし、熱気もすごい。


体育館の空気が、異常に薄い気がしていた……。




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