続!イジワル王子とお姫様
「……どうもぉ」


ペコリと挨拶して、逃げようとしたら、なぜか制服の裾をギュッとつかまれた。


えぇっ! もう、お話したくありませぇ~ん。


「先に買っていいわよ。どうして逃げるの?」


うわ、逃げたってバレてるしぃ。


「おサイフ忘れちゃって。取りに行こうかと……」


ビクビクしながら蝶野さんを見ていると、クスクスと笑われた。


「今からだと休憩時間終わっちゃうわよ? コレ、使ってよ」


「えっ、そんな……。悪いですよ」


蝶野さんは、私に小銭を差しだしてきた。


「いいのよ。ナツキくんを借りたお礼? さっき写真撮ってもらったの。

『オレん中の最高のイメージで撮れた』って、ナツキくん満足そうにしてたわぁ」


――ズキッ!


ナツキくんが……そんなコトを?


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