続!イジワル王子とお姫様
「あのぉ、まだ……なにか?」


「下から撮ってたらみんなと一緒でしょ? コッチ、いい場所あるの」


『いい場所?』


蝶野さんに連れてこられたのは、


体育館の2階。


ステージのちょうど斜め上。


「へぇ~、こんな所があったんですね。下からだと気付かなかった」


「でしょ? ココなら全体も撮れるし、イイと思ったの。私もついてるから、一緒にナツキくんの演奏聞こう!」


うわ……蝶野さん、やっぱりイイひと?


優しく微笑む蝶野さんは、元が美人なだけにイイ表情をして笑うひと。


性格がキツくなかったら、仲良くしたいんだけどなぁ。


なんて思いながら、ナツキくんたちの演奏が始まるのを待った。



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