続!イジワル王子とお姫様
叫ぶ自分を考えただけで、ドキドキしてくる。


「ナツキくーん、好きっ!」


ううん、こんなんじゃナイ。


「ナツキくんだけが、大好きなのーっ」


ううん、違うなぁ。


頭でセリフを色々と考えてみる。


――ハッ!


しまった、カメラの手が止まってたよ。


考えると手が止まっちゃう。いけないなぁ。


デジカメで何枚か写真を撮るも、なんだか全部イマイチに思えて仕方がナイ。


「蝶野さぁん。下のステージの脇で撮らない?」


「ナツキくーんっ!!」


うわぁ、聞いてナイし。


蝶野さんはステージの上のナツキくんに釘付けで、私のコトなんてお構いナシ。




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