続!イジワル王子とお姫様
「あんだけ喋んなつってんのに、1時間後には近付いてっし?

どーいう神経してんだって、さっきはかなり呆れた」


「……だよねぇ。ゴメンなさい。ちょっと、色々ワケアリでぇ」


「カメラ持たなくなったのは……伊勢谷のせいじゃナイから」


「え……。知ってたの?」


「アイツの勝手な勘違い。理由はまた、別にある……」


「今日さ、オレが小学生ん時に撮った写真、見たろ?」


空の写真だよね……。


「うん。キレイな写真だったよ」


「前に、夢はパイロットだつってたじゃん。

ホントは飛行機撮りたかったんだけど、オレんちの周り飛行機なんて飛んでなくて」


そう言って、ナツキくんは照れくさそうに笑う。





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