続!イジワル王子とお姫様
「だから、念じて映せば……撮れるのかな、ってずっと思ってた」


「えっ……そう、なの?」


「そ。当時親父がさ『写真は真の姿を写すけど、撮る人間の気持ちも表れる』って言ってたんだよな。

オレ、ずーっと飽きもせず『飛行機出てこい!』って願ってた」


「そう……なんだぁ。アハハ、かわいいね」


「もし桃香の夢が叶ってたら、飛行機も、出してもらえたかもな?」


そう言ってナツキくんは、向かい合わせに立っている私の手をギュッとにぎる。


うわぁ、それって前に公園デートの時に会話した


『私の夢は、魔法使い!』に通じるイヤミ?


っていうか、ナツキくんの今の言葉は……


イヤミでもなく、イジワルでもないっていうのがわかった。


だってね。







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