続!イジワル王子とお姫様
歩きだすナツキくんの腕にギュッと掴まる。


それを見た、伊勢谷くんと杏に冷やかされる。


うしろを振り返って杏たちを気にする私の腕を、


ナツキくんがグイッと引っ張った。


「オイ、桃香。行くぞ? アイツらなんなんだよ……ったく」


「杏と伊勢谷くんも、一緒に帰るの誘う?」


「誘わねぇ。すぐに銃士がくるだろ?」


ナツキくんはいつもの調子で、サラっと流す。


「じゃぁ、銃士くんが来るまで……」


「ダメ」


えっ?


ナツキくんがそんな言い方すると思わなくって、キョトンとしてしまう。




< 389 / 393 >

この作品をシェア

pagetop