続!イジワル王子とお姫様
電話が終わると、ナツキくんは私の手を取る。


「行く所、決まった」


「えー、どこ?」


「今、銃士から連絡あって、杏と待ち合わせしてるから一緒に来ねぇかって」


「……杏と?あれ、二人のデートに合流するの?邪魔じゃないかなぁ……」


「いや……、ケンカしたらしーわ。桃香がいれば何とかなるかなってさ。頼むぜ、杏の機嫌とってやれよ」


ナツキくんは、握った手にキュッと力を入れる。


あったかい手ぇ。思わず、ナツキくんに寄り添う。


「……ナツキくんの手、あったかいよね」


「だろ?あっためてやろっか」


「ふぇっ?い……いい」


ナツキくん、すぐ違う方向に持って行こーとするんだから。


前はあんなに硬派だったのになぁー。


でもま、いっかぁ。今のナツキくんの方が、優しくて好きだしね。


二人で手をつなぎ、銃士くんと杏の待つ場所まで移動した。


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