続!イジワル王子とお姫様
「えっ? 銃士くんの?」


「いや……彼女の。来週がそうでさぁ。さすがに黙って行くのも、うしろめたいし。

杏ちゃんに言ったら、もう激怒りだよ。

『別れた女に気遣う意味がわかんない!』ってね」


銃士くんは、やれやれとばかりにため息をつき、肩を落とす。


「だから黙ってろって言ったのに。バカ正直だよ、銃士は」


「なんもないからこそ、言えるっつうか。友達としてはいいヤツだし。

最近フラれて元気ないみたいだし、軽くお祝いしてやりたいんだよなぁ……」


「銃士くん、優しいよね。別れた彼女のお祝いしてあげるってぇ。

それに、言わずに行かれる方が……私はイヤだなぁ」


ナツキくんはますます呆れ顔。


「じゃ、桃香なら許せる?」


「えっ……私ぃ?」


どうかな。


ナツキくんが元カノと……。



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