続!イジワル王子とお姫様
不安そうな杏の顔が、徐々に明るくなる。


それに合わせ、銃士の表情も穏やかに。


「マジで!杏ちゃんが元カレと会う方が嫌だしさ。友達も大切だけど、男と女だし……ふたりきりはマズイよな。他のヤツも誘うから、それだったらいい?」


「まぁ、それならいーけど。彼女もかわいそうだし? フラれたあとの誕生日ひとりって、虚しいよねぇ」


「だろ? もしオレらが別れたら、杏ちゃんの誕生日には付き合うからさ!」


銃士の心無い一言に、杏の怒りがまた爆発。


「何それ! そんなコト言う? やっぱ銃士くんってわかんない!」


ブリブリ怒って歩き出す杏の後を追う銃士の姿が……何とも情けない。


あ~、疲れるヤツら。


それに引きかえ……。


いつの間にか隣にいた桃香をチラリと見る。


桃香もオレを見上げてた。



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