続!イジワル王子とお姫様
「いつまで寝てんだよ。……行くぞ?」


ナツキくんが呆れ顔で私の方を見てる。


「えっ、寝てた? ウソぉ」


気がつくと、映画館の中は明るくなっていて、席に残っているひとはほとんどいなかった。


前の座席の銃士くんと杏が、こっちを振り返ってニコニコしてる。


「桃ちゃん、すげーよ。あんなうるさい映画でよく寝れたよな?」


「ほ~んと。さすが、桃香だよね」


ふたりして、バカにしてる?


ナツキくんはなにも言わず、ゆっくりと立ち上がった。



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