手を繋いで…

笑顔

『美奈子 おはよう。』

美奈子は真の おはようのキスで目覚めた。

『おはよう。』

何だか照れくさいやん。
照れながら 真の顔を見た。

真の顔色がよくない。

『 顔色悪いよ?気分悪いん?毎朝 そんなん?』

美奈子はたて続けに聞いた
『大丈夫や。俺の身体やから 自分自身が一番よう わかってるで。』


『そらそうやけど・・・。』

ホンマは その頃から また あの悪魔な病魔がニョキニョキ顔を出しててんや。


『美奈子 俺な 俺がこんなこと言うたら おかしいけど 今 幸せやねん。美奈子に俺が与えた傷は 悔いても 悔いても 悔やみきれん。けど そんな男に 美奈子は 愛をくれて 幸せをくれる。美奈子の愛があるから俺 頑張れそやねん。
いろんなとこに転移してるん わかってるねん。病院の先生は どんだけ生きれる?聞いても口わらん。ええねん。一生こいつとつきあう覚悟はできてる。仲良くつきおうていこう思ってんねん。
後 どれだけ 生きてれるか俺自身わからんし 神様やってわからん思う。やから俺は 精一杯生きる。美奈子の笑顔が 俺にとって
一番の薬やねん。
マジ 俺 今 幸せや。』

そう 満面の笑顔で 真は
うちに いうてん。
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