手を繋いで…
『知恵 頼みがあるねん。今日 このあと 用事なかったら 着いてきてほしいとこあるねん。』

『用事ないし 暇やし、家帰っても 親ウザいし かまへんで』

人通りの少ない所にある公衆電話を探した。

なるべく 想い出に残る
時間(とき)が経って大人になっても わすれへんようなとこ…
何せ 生まれて初めて 男の人に告白やもん。
それから 生まれて初めてフラれる場所やもん。

美奈子は調度いい場所にある公衆電話を見付けた。

『美奈子 電話かけるの?決心したん?』

『うん、 知恵に 見届けてもらおう思って…それからフラれたらな ひとりやったら 泣いてまうかもやん』


真の家は駅から10分いうてたし そろそろ かけてみようかな…

美奈子は 目をつぶり 大きく息を吸った。

ダメもと…ダメもと…
彼女いてるんやしな…


『もしもし、山本さんですか?私 三木ですが…』
『あっ 俺や!電話してきて どうしたんや?』

『うち…真んこと 好っきゃねん。最初はいてすかん奴やなて正直思ってた。ケド 今は違うねん…好きになってしまってるねん。あっごめん…突然電話して いきなりこんなこと 言いはじめて、アハハ…さっきのきかんかったことにしてな。ごめん 忙しいのに ぢゃ』

一気に話した。息つく間もなしに 一気に…
言っちゃったょ。
電話切らなきゃ

切ろうとした瞬間

『おぃ!ちょっと 待てや!そのままそっくり お前に返す』

ん?今 なんて?

『女のお前に先 言わせてしまったな。俺 情けないわ。俺も同じ気持ちやねん。やから…俺の女になってくれや』


ハテ?(((・・;)

フラれるとばかり思っていた。

やけど…

ロマンティックやない。

普通は 好きです。付き合ってください。お願いします。みたいな感じを想像していたのに

ロマンティックやない。

俺の女になってくれや…

って 真らしいかぁ。。
< 17 / 122 >

この作品をシェア

pagetop