手を繋いで…
再会

偶然

真と 一方的な別れ方をしてから 1年が過ぎていた
知恵と勝は相変わらず
喧嘩をしながらも 仲良くラブラブだ。

勝から 時々 真の様子は聞くことは あった
相変わらず あっちこっち女に手は出してることも…

そして 何ヵ月か 病気で入院して 手術もしたってことも…


ある日の昼下がり…
久々に 街へ出掛けた。

あれから美奈子は街へも出掛けず 休みの日は 家でゴロゴロ過ごすみたいに オッサン状態な生活を送っていた。


ひとり ブラブラと ウィンドゥショッピングを楽しみながら
一軒の喫茶店に入った。

『いらっしゃいませ』

ウェーターの声がやけに
懐かしい…

この声…

とりあえず 窓際の席に座った。
徐に煙草を取りだし
火をつけようとした時

『お客様…店内は禁煙となっております』
『ほな 何で 灰皿置いてあんねん』
そう 文句を言った後
ウェーターを見た

懐かしい顔がそこにはあった…

『元気してるんか?』

『うん 元気にしてる…
バイトしててんや?』

『もうすぐ卒業やし 専門の入学金やらいるしな』

『そっかぁ 頑張ってるんやな…女の方も』

『あんな ドサクサに紛れて何いうねん。相変わらず饒舌やな』
『そんなことより 注文聞いてよ』
『悪い悪い』
『アイス珈琲お願いします 』
『美奈子…会わんうちに 綺麗なって 大人の女になったな…』
『はよ アイス珈琲持ってきて』


偶然の再会…

この1年の間に
美奈子は変わった…

真と出会った頃の純な美奈子はいない…

男と女の駆け引き…
大人の世界
大人の汚さ…

あの頃とは違う美奈子に
真は 少しビックリしたようだった。

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