手を繋いで…

胸の傷

『ごめん…………』

何で お前が謝るんや?

いつも こんなで…

その時 美奈子は 真の胸に傷があるのを見つけた

『手術したって?勝から聞いてたけど 勝 病名知らんて…』

『勝には ホンマの病名 いうてない』

ホンマの病名………?


嘘言わな アカン病気…?


『胃…3分の2とってん』


…………………………

まさか…


お前が考えた通りやぞって笑ってる


俺は元気やし 薬は手離せへんのが 邪魔くさくて
しゃーないけど 普通やし悪いのん取ったんやから
大丈夫やて
笑ってるねん。


後から母ちゃんに病気のことを聞いた

今は 落ち着いてるけど
当時は凄かったって
どのみち死ぬんなら 遊ぶねんて とっかえひっかえ女つれまわってって…


この病魔が あとあと
うちらの歩む道 変えていってしまう原因になってんや…
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