手を繋いで…
和食が恋しいやろって
和食を食べに連れていってくれてんけど

何を話してえぇかわからんし 自分の彼やないし
とりわけ楽しいわけやない

はよ食べて きりあげよッてその時間は苦痛やった。

慣れたら喋るんやけど
意外と うち 人見知り…


人を見る癖があって
様子うかがったり
最初はどんな奴やろって
かまえてしまうとこがある。
慣れたら喋るんやけど
嫌い苦手て感じたら
喋らんとこあるから
これが意外と難儀やねん。

『美奈子チャンて おもしろいって 聞いてるけど
俺には喋ってくれんの?』て 言われた。
『何喋ってえんか わからんし はよ あゆみとこ行ったらなやから はよ食べよ』

『夜は長いけん、慌てることなか。』

お国なまりが抜けない
浩二クンは 長崎出身やった。

『九州なん?』
『長崎や』
『うちは 兵庫…』
『姫路は行ったことあるけん 姫路しかわからん』
『そうなん 自○隊あるからな…仕事で行ったんやな』

そんな感じの会話をして
その日は ご馳走になったお礼いうて
バイバイしたんや。


なんやってんやろ?
まぁ ご馳になれたし
ラッキーて思っておこう。気楽に 考えてた
美奈子やった。
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