手を繋いで…
『あゆみ…ごめんなさい』

あゆみは最初 何でうちが 謝るんか わからんて顔を した。
それもそうやろ。
会った途端に 開口一番
ごめんなさいて言われても ビックリするに決まってる。

『いきなり 何で
謝るん? 何があった?ッて 美奈子から 聞かなくても 大体予想はついてるよ。』

『浩二と寝たんでしょ?』

ッて 立て続けに あゆみは 言った。

わかってたんやね……
女の勘…………


『ごめんなさい…うち
あゆみの顔 みられへん。 してしまったことには
変わらないから 言い訳は しない…
許してもらえるとも 思ってない…うち 最低馬鹿女や…』

そう 謝るうちに あゆみは 言ったんや…


『わかってたんや。こうなるやろって…浩二が 美奈子 最初見たときから…あいつな 俺の理想の女は男が遊んでも グズグズ言わん 黙って 手のひらで転がしてくれるよな女がええ。やから お前も そうなれよって言われてた。やからあいつ…美奈子見たとき それ 見抜いてたと思う。やから 仕方ないことなんや。美奈子 悩んだと思う。口説き続けにあったと思う。私の時がそうやった。私が友達から浩二を奪った。やから 仕方ない…自分にかえってくるて いうから…』


何とも言えない気持ち
になって うちには
後の言葉が続かんかった。

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