手を繋いで…
『美奈チャン… 浩二の気持ちわかってるんやろ?』

『うん……』


『美奈チャン…アンタの心の中にいてる人 嫁も子供もいてるんやで?』

えっ! 何で りょうちゃんが そんな事 知ってるん?
頭グルグルになってたら…
『美奈子 りょうちゃんには嘘つかれへんよ。りょうちゃんには みえるみたい』ッて 浩二クンが言うねん。

どういうこと?


『もぅ そろそろ 浩二の気持ちに応えてあげてよ。浩二はな 手の速い男やで。そら 出会った時 一度は美奈チャンを ものにしようと 強引やったやろけどな、それから 浩二 美奈チャンに悪さしてへんのと違うか?』
『うん…』


『美奈チャン 怖いんやろ?気持ちのある抱かれ方されたら 先が怖いんやろ?心に地元にいてる人いてるのにて…大丈夫や。向こうは嫁いてるんやで?ナンボ向こうも美奈チャンのこと好きでもな 一緒に住んでたら 情がわく。僕の言いたいことわかるよね?』

『りょうちゃん もう 言うな…!』

浩二クンが
りょうちゃんの言葉をさえぎってん。

浩二クン 下向いてるうちの顔 覗きこんで 皆いてるのに キスしてきてん。
そして 頭撫でて
うちを 自分の方に引き寄せて 手 握ってくれてん。
優しい目で 何も言わんと…
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