手を繋いで…
『あっ もしもし…美奈子です。母ちゃん…こないだはありがとう。今 真 電話出れるかな?』
『ちょっと待ってや』


赤ちゃんの泣き声が
聞こえてくる…

『もしもし…元気しとんか?』
『まぁね…元気な声で泣いてるな。』
『毎日が戦争みたいや。オムツは替えさせられるし風呂は入れんなんし』

『そうなん。親やからな。当たり前やん。ケド ちゃんとパパしてるんや。ちゃんと旦那の役目ははたしてるんか?』

美奈子の口から そんな言葉が出るやなんて 思ってなかったんやろな。言葉に詰まっていた。

『どういうことや?』

『やから 嫁さんを ちゃんと女として 扱ってるかどうか聞いてるねん』

『何でそんなこと聞くねん』

ヤッパリ りょうちゃんが言うたこと 当たってるわ…

『わかったから 答えなくてええわ。うち 真以外の男に抱かれてもいいよね?』

『えっ!好きな奴出来たんか?』

『ええ出会いはしてる。他の人に抱かれてもいいよね?』

沈黙が続いた。


『今の俺に 他の男に抱かれるな 触れさせたないって いうても 説得力 あらへんやろ……。俺に そんなこという 資格はないねん。』

……………………。


思った通りの答えが返ってきた。
ヤッバリね…


ホントは 真に
他の男には抱かれるな!ッて 無条件に 言ってほしかった。
それが女心やないかな…

凄く腹が立ってきて
真につっかかった。

『そう。わかったよ。うち抱かれるから!真に気なんか もぅ つかわへんし。どんどん いろんな出会いして うちらしく 自由に生きていくから。』

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