私の名前も呼んで
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「ねぇねぇ桜。すっごいじゃーん。3位だったんでしょ?」
「う、……ん」
「何?その歯切れの悪い返事は!」
「嬉しくないの?」とまくし立てるのは、親友の里奈。
「嬉しくない事もないけど…さ、複雑な気分かな」
「何で?」「私が代わりたいよ」とかなんとか、ぶつぶつ言いながら、私の目の前でパンをかじる里奈は、
素直な気持ちを言った私に「もったいない」と不満顔。
校舎の窓から外を眺めるとイヤでも目に入る隣の男子校。
かっこいい子が多いってみんなが噂してる。クラスメイトの中には、付き合っている子も多いらしいけど、私はあまり興味がない。
だって私が好きなのは、さくらの飼い主の彼だけだから。