約束 〜promise〜
光が差し込んでいるのを瞼の裏で感じて、あたしはゆっくりと瞳を開いた。
昨日、あれから意識を飛ばしてしまったようだ。
体もだるいし…
今日が土曜で良かったよ。
ていうか、若井さんってほんと若いよね。
ワカイ、だけに?
「んん…」
隣で寝ていた若井さんが目を覚ました。
「あ、起こした?」
「ううん、香苗ー…」
寝ぼけ眼のままあたしを引き寄せて抱き締められた。
「おはよう、香苗」
「う、うん、おはよう…」
どきどき。
しばらくこのまま動けないでいると、また規則正しい寝息が聞こえてきた。
最近仕事が立て込んでたから疲れてるんだろう。
それにまだ7時前だし…
あたしは若井さんをまだ寝かせておくことにして、先にシャワーを浴びて、朝食を作ろうと腕のなかからこっそりと抜け出した。