約束 〜promise〜

顔が離れて、隣の席に腰を降ろした若井さん。



まさか会社でなんて、という焦りからほっと胸を撫で下ろす。






「香苗は仕事終わった?」

「え?」






いきなり普通なことを聞かれたから、すっとんきょうな声をあげてしまった。






「ん?まだちゅーしてほしかった?」

「!!!」






ニヤリ、とするとまた顔が近づいてくるから、一瞬にして勢いよく血が巡り出す。
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