ただそれだけ、
私はその時間を利用して
保方を呼び出した。
用事は“告白”するためで、
人気がない静かな理科室で
私が沈黙を破る。
「用事ってゆーか、
ちょっと言いたい事あって…」
何てゆえばいいのか
わからなくて、
適当に話出してみたけれど…
この後どうしよう………
私はまた、何も考えないで
動いてしまった。
保方は何を言われるのか
そわそわしている様子だった。
―――好き!!
…なんて、この年になると
ますます言えなくなっていて、
私は壁の方に保方を引っ張った。
今出来る精一杯の告白。
壁に、
「スキ」
と片仮名で書いて、
分かったのかも確認せずに
恥ずかしさに負けて
廊下に走った。
私の心臓が、
ひとりドキドキしていた。
保方を呼び出した。
用事は“告白”するためで、
人気がない静かな理科室で
私が沈黙を破る。
「用事ってゆーか、
ちょっと言いたい事あって…」
何てゆえばいいのか
わからなくて、
適当に話出してみたけれど…
この後どうしよう………
私はまた、何も考えないで
動いてしまった。
保方は何を言われるのか
そわそわしている様子だった。
―――好き!!
…なんて、この年になると
ますます言えなくなっていて、
私は壁の方に保方を引っ張った。
今出来る精一杯の告白。
壁に、
「スキ」
と片仮名で書いて、
分かったのかも確認せずに
恥ずかしさに負けて
廊下に走った。
私の心臓が、
ひとりドキドキしていた。