ただそれだけ、
私はピンク色に
便乗して彼宛てに
手紙を書いた。

「一目惚れしました。
好きです。」

といったなんとも
単純な内容だった。

成功、失敗なんか、
全く考えていなかった。

答えは

「気持ちだけ
もらっておくね。」

だった。

ちょっと増せ餓鬼だ。
と思ったし、
彼への気持ちは
すぐに氷のように
素早く冷めて、
なかったかのように
溶けて、
私の思い出の輪から
少し外れた。
< 4 / 15 >

この作品をシェア

pagetop