君に捧ぐ‥
ガラッ
「凪ちゃーんっ!」
「おー、雛♪」
「凪ちゃんっ、今日はねーあたしの友達連れてきたのー」
「友達…?」
「ミサキっていうんだけどね、すっごい可愛い子なんだよ♪」
「ふーん…」
「ちょっと呼んでくるねー」
ガラッ
「ミーサーキーっ、おいで♪」
「雛ちゃっ……あ、あたしやっぱ病室戻るよっ……」
「何いってんのー?早くおいでよー」
グイッ
あたしは、嫌がるミサキを無理やり病室に入れた。
「凪ちゃーんっミサキだよっ♪」
「…………っほ?……」
「え…?」
凪ちゃんを見ると、ミサキを見つめながら、泣きそうな顔をしていた。
「……なぎ………」
ドクンッ
ミサキ……?
あたし、彼氏の名前、教えてないよね?
なんで凪ちゃんの名前知ってるの?
ねぇ……
なんでこんなに胸騒ぎがするの?
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