君に捧ぐ‥
あたしは、新の様子と言葉に、少し違和感を感じながらも、次の日を迎えた。
今日は、とうとう凪ちゃんにちゃんと告白する日。
「て、手紙を書いて…呼び出そうかな……」
凪ちゃんに、あたしは本気なんだって、わかって欲しいから…
いつもと違うようにしよう。
「オッス、雛♪」
あたしの隣に、新がやってきた。
いつもと変わらない新。
昨日は、疲れてたのかな…?
「おはよ、新!!ねぇ、呼び出すならどこがいいかなあ?」
「呼び出し…?ベタだけど、屋上とかどう?」
屋上かあ…
「うーん、逆にいいかも!うん、屋上にするね!」
「おう♪頑張れよ?」
新は、笑顔であたしの背中をたたいてくれた。
「うんっ、あたし頑張るね!!」
あたしも笑顔で返した。
この時の新の笑顔が、昨日と同じ…
冷たい笑顔に、一瞬だけ。変わっていたことも知らずに…
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