君に捧ぐ‥
「凪ちゃんっ!!」
あたしはまた、ドアをあけると同時に叫んだ。
いつもと同じように、ソファーに寝転がっていた凪ちゃん。
でも、あたしが来るといつも、迷惑そうな顔をしながらも、起きあがってくれるんだよね。
そういうさりげない優しさとか…
ダイスキ。
「ん〜?また青山か…」
いつもと同じセリフ。
違うのは、あたしがまだ“スキ”って言ってないこと。
「凪ちゃん…今日はね、渡したい物があってきたんだ。」
「……うん、なに?」
「これ…よんで。あたし、ずっと待ってる。来るまで待ってるから。」
あたしは、凪ちゃんに手紙を渡すと、教科準備室をでた。
凪ちゃん…
来てくれるよね?
まってる。
ずっと、待ってるから…
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