君に捧ぐ‥



「沙帆……」



「なに??」




「俺のこと好き?」



「なに急に……」


即答してくれないだけで、モヤモヤした気持ちがぶわっと胸に広がる。




「嫌いなんだ……」


俺は無駄にしょぼんとしてみる。



「嫌いじゃない!!……好きだもん…」




“好き”

その言葉でモヤモヤした気持ちが消えていく。


心の深くに、不安を残したまま…




「俺も好き……」



俺は不安を抱えたまま、沙帆にキスをする。


不安を打ち消そうとするかのように。




「んっ……んん…凪……」



「沙帆………愛してる。」










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