君に捧ぐ‥
二人の末路
「もうっ、凪最低!!」
「ごめんって…機嫌直せよ?」
「ほんとに痛かったんだからあっ!」
昨日俺は、激しくしすぎた。
「だって、沙帆が可愛いかったんだもん……」
少し甘えた口調で、上目遣いで見てみる。
すると沙帆は、みるみるうちに真っ赤になった。
「なななっ……」
「ハハハッ!ほんと、沙帆は可愛い♪」
また赤くなる沙帆。
たまらなく、愛しい…
「愛してるよ。」
「〜っ!!ばかあっ!」
沙帆は真っ赤になりながら、布団の中にこもってしまった。
「……あたしも…」
布団の中から聞こえた、蚊の鳴き声ほど小さな声。
でも、俺にはそれだけで心がいっぱいになるのは充分だった。
「クスクス……」
「う゛〜っ」
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