君に捧ぐ‥
「はよーございまーす」
俺は、いつも通り職員室に入ろうとした。
すると…
「春風先生!」
教頭先生が、俺に走り寄ってきた
「教頭先生?どうしたんですか…そんな慌てた顔をして。」
「だから、言ったでしょう。自分の立場と、周りの目を考えなさいと……」
「あの、すいません…なにを言ってるんですか?」
「まだ知らないんですね…。そういう甘さが、知らない内に傷つけているんです。あなたはまだ、幼すぎる。」
幼すぎる…?
俺はもう、立派な大人だ。
「教頭、いい加減にしてください!!なんのことを言ってるんですか!?」
「…それは、自分で考えなさい。私はもう、あなたを助けられない。」
そう言うと、教頭先生は職員室に入っていってしまった。
「ここからは、あなた自身の戦いです。私は、あなたの味方にはなれない…。」
そう、言い残して。
教頭先生が入ったときに少し見えた職員室の様子が、ふつうじゃなかった。
「なんだよ…」
いやな予感がした。
そしてそれは、予感ではなく現実のものとなる。
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