LOVE or LIKE
彩乃は夢を見ていた。


それは、子どもの夢だった。


幼い頃の自分なのか、違う誰かなのか分からない。


本当に小さな女の子が、夜空に輝く一番星をじっと見つめていた。


一緒にいた母親に、あれを取ってとせがむ。


すると、母親は言ったのだ。


『本当に大事にしたいなら、取っちゃだめなのよ。

あの星は、あそこにいるから、きれいに輝いているの』
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