社長と私
寂しさの穴埋め
なんてピッタリな言葉。
「…………あなたはどうするの?
寂しくて耐えられない日は。」
フー…とタバコを吐き出す後ろ姿を見つめながら、足を組んで小さく丸まった。
少しの沈黙の後、引い声が返ってきた。
「…仕事をする。
考える隙間もないぐらいに。」
そう。
彼は身につけている物、雰囲気、話し方
全てからエリートの匂いがぷんぷんする。
30半ばとか?
「…女はなかなかそうはいかない。
誰かに甘やかしてもらわないと頑張れないし満たされないの。」
「好きでもない奴にか?
余計寂しくなるだろう。
俺はな、男がいないとダメな女は嫌いなんだ。
依存して、疲れて、泣くんだ。
他に目を向ける事を知れ。」
あたしが彼氏に振られた理由はまさにそれだと思った。