社長と私
「…錯覚かもしれないけど、その時は心から安心するの。
あたしでも必要とされてるって。」
「……だから、それは男なんか結局誰でもいいんだよ。
ラッキーぐらいにしか思ってねーんだよ。」
「それでも!
…あなたは違う。
あなたは誰でも抱く人じゃないでしょ?」
私を見たまま黙った。
しばらくして、観念したかの様にため息を吐いて、立ち上がったかと思ったら目の前に立ちはだかった。
「なにっ……」
言いかけた瞬間、ぞくっとした。
彼の足が私の足の間に割って入って来た。
足をかけられ、ベッドにそのまま倒れ込む。
上に覆い被さってきたかと思うとスカートの中に手を這わせ、首筋にキスをした。