愛夢ーアイムー
おごってくれるというので、行くことにした。
俊が彩子と仲良くしている姿を見てショックなはずなのに、
お腹はすく。
待ち合わせ場所は渋谷のファミレスだった。
店に入ると、由梨奈が手をあげた。
「綾花! こっち」
「ああ」
わたしも手を振りかえし、席に近づく。
由梨奈の横に見知らぬ男がいた。
年のころは、二十代半ばから後半。
細身で、背が高かった。
わたしに笑顔を向けている。
「こちら、田所さん」
由梨奈が紹介する。
「写真でみるより、ずっと可愛いですね」
田所はそういいながら、読者モデルでわたしが掲載された雑誌のページをテーブルの上に広げて見せた。
それは街角スナップで、冷めた顔したわたしが写っていた。
枠もそんなに大きくなく、特に目立つ写真ではなかった。
「田所さんはさあ、華鈴とかが所属する芸能プロダクションスターフィットプロモーションの人なんだよ。あたしが綾花と友達だっていったら、紹介してくれってさ」
「へえ」
わたしはそれだけいうと、メニューに手を伸ばした。
「好きなもの頼んで」
田所がニコニコしながらいう。
「どうも」
答えると、チョコレートパフェとクリームソーダ。ミルクレープを頼んだ。
「綾花ちゃんは、どんなタレントが好き? ちなみに華鈴は好きかな?」
「別にいません。華鈴さんは……よく雑誌の表紙とかなってるのコンビニで見るし、テレビとかも出てますよね。好きか嫌いかって訊かれたら、どうだろう? まあ、好きかな?」
ウエイトレスが持ってきたチョコレートパフェを掬いながら、適当に答えた。
田所は華鈴のほかにもスターフィットプロモーションには有名なアイドルが沢山いるんだという話を始めた。
渡された名刺の裏にもぎっしりと有名タレントの名前が書いてあった。
確かに有名だけれど、そのほとんどがグラビアアイドルで、ちらほらと華鈴のようなバラエティタレントがいるだけだった。
俊が彩子と仲良くしている姿を見てショックなはずなのに、
お腹はすく。
待ち合わせ場所は渋谷のファミレスだった。
店に入ると、由梨奈が手をあげた。
「綾花! こっち」
「ああ」
わたしも手を振りかえし、席に近づく。
由梨奈の横に見知らぬ男がいた。
年のころは、二十代半ばから後半。
細身で、背が高かった。
わたしに笑顔を向けている。
「こちら、田所さん」
由梨奈が紹介する。
「写真でみるより、ずっと可愛いですね」
田所はそういいながら、読者モデルでわたしが掲載された雑誌のページをテーブルの上に広げて見せた。
それは街角スナップで、冷めた顔したわたしが写っていた。
枠もそんなに大きくなく、特に目立つ写真ではなかった。
「田所さんはさあ、華鈴とかが所属する芸能プロダクションスターフィットプロモーションの人なんだよ。あたしが綾花と友達だっていったら、紹介してくれってさ」
「へえ」
わたしはそれだけいうと、メニューに手を伸ばした。
「好きなもの頼んで」
田所がニコニコしながらいう。
「どうも」
答えると、チョコレートパフェとクリームソーダ。ミルクレープを頼んだ。
「綾花ちゃんは、どんなタレントが好き? ちなみに華鈴は好きかな?」
「別にいません。華鈴さんは……よく雑誌の表紙とかなってるのコンビニで見るし、テレビとかも出てますよね。好きか嫌いかって訊かれたら、どうだろう? まあ、好きかな?」
ウエイトレスが持ってきたチョコレートパフェを掬いながら、適当に答えた。
田所は華鈴のほかにもスターフィットプロモーションには有名なアイドルが沢山いるんだという話を始めた。
渡された名刺の裏にもぎっしりと有名タレントの名前が書いてあった。
確かに有名だけれど、そのほとんどがグラビアアイドルで、ちらほらと華鈴のようなバラエティタレントがいるだけだった。